
税理士法人とどろき会計事務所
田井中 遥
国税庁は非上場株式の相続税評価方法について現行のルールを廃止する方針を示しており、有識者会議にて新ルール案を巡る議論を行っています。
現行のルールでは、「原則的評価方式」又は「特例的評価方式」による方法で評価することとされており、「原則的評価方式」では会社の規模に応じて「類似業種比準方式」と「純資産価額方式」という計算方法に基づいて評価を行います。
国税庁の新ルール案は、現行の「原則的評価方式」を、会社規模にかかわらず新たな評価方法である「残余利益方式」に一本化する内容となっており、以下の計算式が案として挙がっています。
【参考:新ルール案】
( 直前期末の簿価純資産 + 企業の収益獲得能力※ ) × しんしゃく率
※残余利益の5年分とする意見が挙がっています。
日本経済新聞が行った試算では、簿価純資産や利益等によりますが、これまで類似業種比準方式を適用していたような大規模な会社では新ルールにより税負担が重くなる傾向が見られる一方、純資産価額方式を適用していた小規模な会社では税負担が軽減される結果になりました。
現時点では具体的な評価方法や改正時期が決定されているものではありませんが、2027年度の税制改正大綱に新ルール案を反映することを目指して議論が進められています。
事業承継を行う会社経営者の方など、非上場株式を贈与・相続する予定のある方にとっては、影響の大きい見直しとなりますので、今後の動向に注視していきたいと思います。
