Q. 実地調査の当日はどういう流れになるのでしょうか?
実地調査は事業主との面談から始まります。税務調査官が概ね事業内容を把握した所で、帳簿や書類の確認に入ります。一般的には売上の確認から始まり、その後仕入・経費等の確認を行います。
1.調査場所・時間
調査場所と時間は、あらかじめ税務署と決めておきます。一般的には、事業所の本店所在地の会議室が多いでしょうが、事業所のスペースの関係上難しいようであれば、税理士事務所の会議室等で実施することもあります。
調査開始時刻は10時からが一般的で、調査終了時刻は内容にもよりますが概ね16時から17時頃になります。調査日数は2日が多いですが、個人事業者等の小規模事業者であれば1日の場合もありますし、事業規模が大きい法人等であれば3日以上要することもあります。
2.調査の流れ
調査の初めは、事業主との面談になります。世間話から始まり、事業規模や内容、主な取引先や商流、従業員等についてヒアリングされます。経理部署がある事業所では、経理担当者が事業主に代わって説明することもあります。
事業主との面談が終了すると、いよいよ調査の本題に入ります。売上については帳簿・請求書・領収書・契約書・通帳等の確認をしていきます。売上の確認が終わったら、仕入・経費項目も同様に確認します。
小口現金については金庫の中を確認し、出納帳と現金残高が一致しているか確認します。
人件費は、従業員名簿や給与台帳、源泉徴収簿や扶養控除等申告書などを確認し、人件費の詳細をチェックします。
最近では、実地調査の時間を少なくし、税務署に持ち帰って詳細をチェックする調査が増えてきています。その流れからか、以前は調査に必要な書類はコピーして紙で渡していましたが、最近はデータを保存してUSBやCD-ROMで渡すケースも増えてきています。
実地調査の最後には、調査中に指摘した内容や、修正すべき項目について、税務調査官から総括が行われます。
<実地調査の一般的な流れ>