Q. 麻酔医や矯正歯科医などの専門医に報酬を支払う場合にはどのようなことに注意すればよいでしょうか。

委託する業務の内容や状況によって給与もしくは外注費となります。前者の場合は、給与所得の源泉所得税の徴収が必要になり、後者の場合は基本的に源泉徴収は不要となります。

給与か外注費かの判断をする際のポイントは、クリニックの指揮・命令下にあって医療行為をしているかどうかとなります。

院長先生が麻酔や矯正の技術を持っており、来てもらった専門医に治療の指導・命令が出来る場合は、院長先生の代わりに診療行為を行うため、明らかにクリニックの指揮・命令下にあり、給与として源泉所得税を徴収する必要があります。

 一方、院長先生が麻酔や矯正歯科の技術を持っておらず、専門医が診療行為を行う場合はクリニックの指揮・命令下にあるとは言えないため、業務委託費(外注費)として源泉所得税は不要となります。

 しかし、指揮・命令下にない場合の医療行為の場合でも、その業務に技術指導が含まれている場合は給与ではなく、報酬として源泉所得税の徴収義務が発生するため注意が必要です。

>>医療法人設立・クリニック開業についてはこちら
>>無料相談はこちら