税理士法人とどろき会計事務所
橋本 崇浩

 最近よく耳にするようになったドローン。ニュースなどメディアにも多く取り上げられ、その形状がすぐに想像できる方も多いかと思います。一般には2015年に起きた複数の事件をきっかけに注目されるようになりました。首相官邸にドローンが墜落した事件や、長野県善光寺、御開帳の催し中に少年の操縦するドローンが落下した事件など多数の事件です。アメリカのホワイトハウスでも落下事件が起きています。

ドローンとは、あるサイトを引用すると、操縦士が乗らない無人飛行機のこと。英語の「雄ミツバチ」から転じたもので、大きさは全長10センチ程度の小型のものから、30メートル超の大型のものまであり、ヘリコプターや飛行船の形をしたものもある。カメラや加速度センサー、傾きや角度などを検出するジャイロセンサーといった機器を装備して利用できるため、世界の研究機関や企業などが活用方法を模索している。従来のラジコンとの違いとしては、自動飛行が可能なことや、ただ飛ばすだけでなく、何らかの役割を果たすという目的を持って飛行させることなどが挙げられ、もともとは偵察や空爆など軍事目的の開発から始まったものであるようです。

日本の航空法では、先日12月10日より無人航空機の飛行ルールが改正されました。これにより、今まである程度自由であった飛行に関して、繁華街や住宅地での人口集中地区での飛行の制限、飛行方法についても夜間飛行の禁止や、30m以上の距離の確保、催し場所での飛行禁止など他にも複数の禁止事項が増えたようです。もしドローンを使用される際には、国土交通省のホームページをご確認いただければと思います。

今後商用としての利用が大きく期待されているドローンですが、最近では米国のアマゾンが、顧客の注文した商品を30分以内に届けることを目標とする「Prime Air」を発表したり、建設機械メーカーのコマツでは、ドローンで測量した地形を3Dデータ化し、工事スピードを早める技術を研究していたり、セコムでも不審人物を発見すると、自動でドローンが追いかけ不審人物を撮影するシステムなど、多くの新技術を発表しています。

そんな中、先日12月15日、国家戦略特区として千葉市が上記航空法の規制緩和地区として指定されました。今までも世の物流スピードを劇的にあげてきたアマゾンは、これを機に3年以内に「Prime Air」の実用化を目指す方針のようです。「Prime Air」は公式ユーチューブにその動画が公開されていますが、日本でも現実のものとなるのは時間の問題と言えそうです。今後もドローンを利用した新しい技術、まったく新しい生活のスタイルがどんどん増えていきそうな予感です。