2020年6月号(No.210)

 非常事態宣言が解除されました。営業再開のお店も多くなり、街も人も何となく華やいでみえます。しかし、実質的な自粛は未だ続いており、コロナを原因とする倒産等も多くなり、マイナス成長下で経営を立て直していかなければならない責任が経営者に重くのしかかってきています。

 

一変した風景

 コロナは、予想をはるかに超えるスピードと破壊力でコロナ前の風景を一変させました。

 現実に起っている、そして起こり得る事象として、

先行するコロナと生活に対する不安(何時までも続くよ何処までも!)

テレワークの一層の推進。これに伴う経済のマイナス要因は計り知れません。

採用の抑制。買い手市場へ。(超氷河期が来る。)

倒産(廃業、閉店)が拡大。(5万件以上の倒産が予想されています。)倒産ではないですが、大手チェーン店でも大量の閉店が発表されています。

失業者の増大。既に人手不足との認識はありません。

賃金が上がらない。残業手当やボーナス等のカットも発生している。

消費行動が変化。コロナ前よりも緊縮で防衛的な行動へ移行している。

インバウンドが無くなりました。少なくとも年内は?

例えば、飲食店などはコロナ前を100とすれば、コロナ後は80で利益がでる経営へ舵を切らなければ近い将来淘汰されるでしょう。少なくとも年内は売上等元には戻らないでしょう。

物価がデフレ傾向。お金の価値が高まっています。

コロナ対策で借り入れた資金の返済が重くのしかかってきます。0%金利かもしれませんがデフレ下で、且つ売上が前年割れが予想される中での返済です。ましてや今までの返済額に上乗せした額の返済となります。大変な重圧です。

 

 経済面では、コロナとの戦いはこれからが本番です。

 今まではコロナが悪い、コロナのために経営が大変になった、などコロナを悪者に愚痴を言っていた経営者も多くいますが、それでは前に進みません。コロナとは共生です。今まで以上に知恵を絞らないと経営の立て直しは難しいでしょう。そしてそれが醍醐味です。

 数年後にこのコロナが笑い話となることを期待しています。がんばりましょう。