税理士法人とどろき会計事務所

山本 英司

 

いま、弊社では今年の8月に会計の専門学校が主催する合同就職面談会にブースを出すため、HPのリニューアル等準備を進めています。私たちの業界では毎年8月と12月、主に採用活動が行われます。8月は税理士試験が終わった後、12月は合格発表が終わった後になります。税理士試験の受験者数は毎年減ってきていて、過去9年間で受験者数が3万人以上も減少しています。税理士や会計士、弁護士などの士業は、AI(人工知能)などのテクノロジーによって代替される職業の代表としてメディアに取り上げられることも多く、税理士試験の受験者減少もその煽りを受けていると推察されます。

 

近年の傾向としては、

  1. 会計事務所側はここ数年の採用難に伴って採用意欲が高く、求人数も多い。
  2. 受験生や若手の経験者が減少中のため、多くの会計事務所で採用ハードルが下がっている。

となっており、会計業界も他業界と同様、いまは完全な売り手市場となっています。

 

 弊社では2年ほど前から時短勤務や在宅勤務の導入、帰宅応援手当付与による残業抑制、長時間労働是正のための業務改善に取り組んでいます。ワークライフバランスは、働くための重要な条件となる女性などへ「働き手のすそ野を広げる」対策の1つになり得ますが、残業抑制を無理なく行うためには、さらに踏み込んで少ない働き手でも必要な業務をこなせるようにするため、「生産性を高める」ことがより重要だと考えています。

 

個人的な見解として、自分を「磨く」ためには、どの分野においてもある程度の「厳しさ」が必要だと私は考えていて、最後までやり切る姿勢、あきらめない気持ちなどは、仕事の中にある厳しさを通じて培われるものだと思っています。「効率性」を重視しすぎてそれが損なわれてしまわないよう、バランスを取ることがすごく大事で、今の時代に必要なのは、そのバランス感覚に優れた人間のような気がします。

今の若い世代の人たちには、すぐに答えを伝えるのではなくヒントを与えて、「自分で考えさせる」ことが大事だと私は考えています。

時代の流れを感じる部分ではありますが、それは若い世代の責任というよりは、彼らの周りでそういう環境を作っている自分たちの責任でもあると思いますので、お客様との、職員同士のコミュニケーションを大切にしつつ、皆様の事業に少しでも貢献できる会計事務所を目指して、今後の採用活動についても積極的に行動していきたいと思っています。