税理士法人とどろき会計事務所

石沢 緋奈乃

 年末も近づいてきましたが、皆さんは『ふるさと納税』を活用していますか。

ふるさと納税とは、自分が応援したい自治体に寄附をすることで、寄附額から2,000円を除いた額が所得税や住民税から控除される制度です。

 さらに、寄附をした自治体の名産品などお礼の品ももらえることから、魅力的な制度となっています。

そのふるさと納税について、今年の10月1日より以下の2点が変更となりました。

①、募集適正基準の改正

今までは、返礼品の調達費用のみが募集費用として含まれており、ワンストップ特例の事務や寄附金受領証の発行などの付随費用は含まれていませんでした。今回の改正により、これらの付随費用も含めて寄附金額の5割以下に抑える『5割ルール』が厳格化となりました。

➁、地場産品基準の改正

今までは、加工品については原材料の産地を問わず、返礼品として認められており、お肉やお米をほかの都道府県や海外で調達し、地元で熟成・精米したものを返礼品にしている自治体が複数確認されました。

そのことを受けて、熟成肉と精米については、原材料が地方団体と同じ都道府県内産であるものに限り、返礼品として認められるようになります。

 今回の改正は主に返礼品を対象としたもので、ふるさと納税の節税制度自体には変更はありません。10月以降も今まで通りの節税効果を受けることができます。

控除の対象となる寄付金額には、収入や家族構成等に応じて一定の上限がありますので、簡易シミュレーションなどを用いて予め限度額を確認しておく必要があります。

まだふるさと納税をされていない方は活用してはいかがでしょうか。