Q. 減価償却資産について教えてください。
減価償却とは、時間の経過や使用により価値が減少する資産を取得した際に、取得するための支払額をその耐用年数に応じて費用計上していく会計処理のことを指します。
よって、土地のように時間の経過や使用により価値が減少するわけではないものは、減価償却資産には含まれません。
(1)減価償却できる資産
時の経過等によってその価値が減っていく資産で、使用可能期間が1年以上のもの、または取得価額が10万円以上のものを取得した場合には、減価償却が必要です。
減価償却できる資産には、次のようなものがあります。
① 建物 事務所や工場、倉庫など
② 建物付属設備 電気設備や給排水設備、冷暖房設備など
③ 構築物 広告用看板、ブロック塀、アスファルト路面など
④ 車両運搬具 営業用の自動車や輸送事業用の自動車、タンク車など
⑤ 工具 検査工具、加工用金型など
⑥ 器具備品 事務机、いす、応接セットなど
⑦ 機械装置 各種製造用の設備や業務用設備
⑧ 無形固定資産 ソフトウェアや特許権など
このほか、家畜や樹木なども減価償却できる資産になります。
(2)減価償却できない資産
土地、骨董品、美術品などのように時間の経過や使用によって価値が減少しないものは、減価償却はできません。
(3)一括償却資産
一括償却資産とは、取得価額20万円未満の一定の固定資産を取得した場合に、耐用年数ではなく、3年間で均等償却するものです。
(4)少額減価償却資産
少額減価償却資産とは、青色申告を行っている一定の個人事業主や中小企業が取得した減価償却資産の取得価額30万円未満である場合、一事業年度300万円を限度として一括で減価償却費として費用計上できるようにするものです。