Q. 自由診療等の収入の計上時期と注意点について教えてください。
収入の計上は入金時ではなく、原則として診療行為が完了した時点となります。窓口受領分の他、キャッシュレス決済や銀行口座振込のうち、完了している診療分は未収金として漏れなく計上する必要があります。
〇自由診療
クリニックと患者さんとの間で直接金銭の授受が行われるため、金額の誤りや計上漏れが発生しやすく、税務調査の際は念入りに確認される項目のひとつです。
以下のケースではチェックが必要です。
①窓口で現金を受領する場合
窓口の日計表や出納帳に、患者名・診療完了日・会計日・金額等の記録。
②キャッシュレス決済や銀行振込の場合 ①と同様の記録を付けておき、後日入金された際に会計日を記録。
近年、クレジットカードに加えQRコードや交通系ICカードでの決済サービスが増加しているため、各種決済の振込日や手数料の確認も必要です。
〇自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)診療
治療の終了後、クリニックから損害保険会社に対して患者ごとに請求をしますが、請求から入金までのサイクルが一定でなく、入金の管理が煩雑となります。患者名、保険会社、請求日、入金日を記録する管理表を作成しておくと、収入の計上漏れや入金漏れを防ぎやすくなります。