クリニックでスタッフを診察した際、窓口負担金を免除する場合の取り扱いについて教えてください。

Q. クリニックでスタッフを診察した際、窓口負担金を免除する場合の取り扱いについて教えてください。

スタッフから窓口負担金を受け取っていなかったとしても、税務上は一般の患者さんと同様に収入として計上する必要があります。先生のご家族やご友人、取引先に対して行う窓口負担金の免除についても同様です。

窓口負担金を免除した場合、クリニックにお金が入ってこないので収入に計上しなくても良いと思われるかもしれません。しかし、実際に診療は行っているため、税金の計算上は収入があったことを明らかにする必要があります。仮に何もしなかった場合、税務調査で収入の計上漏れとして指摘される可能性があります。

そのため、免除した相手や日付、金額の記録を残しておき、免除した相手によって以下のように取り扱う必要があります。

  • スタッフの窓口負担金を免除した場合
    スタッフに対する福利厚生とみなして処理します。
  • ご友人や取引先の窓口負担金を免除した場合
    接待供用とみなして処理します。
  • 親族の窓口負担金を免除した場合
    先生ご自身で立替払いをしたものとみなして処理します。

上記は税金の計算上での話になります。健康保険法・療養担当規則では、窓口負担金を受け取らないという行為自体が法令に抵触しますので、処理上は受け取った形を取る必要があります。なお、クリニックが社会保険に入っていればスタッフへの診療も社保へ請求できますが、医師国保に加入している場合はスタッフへの診療を請求することができません。

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