下記の4つの条件を満たせば遺言と異なる遺産分割を行うことができます。
- 被相続人が、遺言で遺産分割協議を禁止していないこと。
- 相続人全員が遺言の存在と内容を知ったうえで、遺言と異なる遺産分割協議をしていること。
- 相続人以外の受遺者がいる場合は、当該受遺者が同意をしていること。
- 遺言執行者が指定されている場合は、遺言執行者の同意があること。
遺産分割協議を行った場合は必ず合意内容を書面に残す必要があります。
遺言書と異なる内容の遺産分割協議を行い成立させた場合、書面を残しておかなければ遺言書だけが残り、遺産分割協議が本当に行われたのか、決定したことなど内容が不明となるため、遺言書が優先される結果になる可能性もあります。
もしも上記の要件を満たさず遺産分割協議を行い、相続を実行してしまいますと、遺産分割協議自体が無効となり、相続人間で贈与や交換といった別の契約をしたとみなされ贈与税や不動産取得税などが課税されてしまう可能性も出てくるので注意が必要です。