税理士法人とどろき会計事務所
野曽木 尊之
春になり、新入社員を街中で見かけることが多くなりましたね。税理士業界では、税理士試験を中心に就職活動が行われるため、試験終了後の8月と試験発表後の12月が就職活動のメインとなります。この時期に専門学校主催の合同面談会が年2回行われるのですが、巷で言われているように、年々参加する学生等が減ってきております。私が担当しているお客様からも、人手が集まらないというお話をよく聞きます。このように人手不足な状況では、就職面談者から選ばれる企業にならなくてはいけないのでしょう。フォーブス誌が2000年に「世紀の経営者」と称えたGEの第8代会長兼CEOを経験したジャック・ウェルチ氏は、このように言っています。
ビジネスは究極の団体競技だ。会社の規模は関係ない。社員が5人でも、5,000人でも、いや、150,000人であろうが関係ない。インディアナ州ゲアリーで鉄を製造していても、パロ・アルトでプログラムを書いていてもいい。社会に出て3日目、窓のない部屋にいて本当の仕事ができるまで1万光年待たなければならない状態でも、本社ビルの45階にある角部屋のオフィスから会社全体を取り仕切っていても、関係ない。ビジネスは「自分だけ」のことではない。「私たち」のことだ。「アドバイス、アイデア、手助け。得られるものは全部受け入れる」ということであると。
団体競技では、誰かがリーダーシップを取らなくてはなりません。リーダーシップに不可欠な活動として、以下のことを挙げています。
①みんなの心の奥底に入り込む・・・部下を心から気にかけ、彼らがどうすれば動くのか理解する。
②チーフ・ミーニング・オフィサー(仕事に意義を見出す最高責任者)となろう・・・言葉と行動で、チームの仕事の背景と目的を示す
③障害を取り除こう・・・結果を出そうとするチームの行く手を阻む、官僚主義など意味のないことを取り除く
④「気前のよい遺伝子」を発揮しよう・・・お金、昇進、賞賛の言葉などを使って、素晴らしい仕事をした人に報いよう。やりすぎなくらい君の熱望と努力をみせよう
⑤仕事が楽しくなるようにしよう・・・楽しみ、お祝いする環境を作り出す
上記のことを実践している企業であれば、社員からは会社のことを誇りに思ってもらえ、就職面談者からも魅力ある企業になるのではないでしょうか。