税理士法人とどろき会計事務所
古川 美陽光
「ゆとりでしょ? そう言うあなたは バブルでしょ?」。第一生命保険が毎年発表しているサラリーマン川柳。今年の第1位は社内の若手とベテランの世代間の言い合いをコミカルに表現した作品が選ばれた。
(平成29年6月8日(木)日経新聞より)
来年は平成30年になり、平成元年生まれの人が30歳になります。平成天皇の生前退位も決まっており、再来年には新たな年号になることと思われます。
私も平成生まれの一人ですが、入社当時は「もう平成生まれが社会人なんだね…。」という言葉を耳にしていました。平成=ゆとり世代というイメージも多いかと思います。確かに私も思い返せば小学校高学年くらいから土曜日は学校がお休みでした。
冒頭の川柳にしてもそうですが、今は組織の若手社員がほとんど「ゆとり世代」に該当するかと思います。世間でよく言われているゆとり世代の特徴としては、「打たれ弱い」「プライベート優先」「自主性に欠ける」等々、あまり良いイメージがありません。他にも団塊の世代、バブル世代、氷河期世代など様々な世代があります。一概に「○○世代だから」とは言えませんが、やはり時代の風潮がありますので、比率で言ってしまえば世代ごとに特徴が出てきてしまうのかもしれません。しかし、今はどの業界でも人手不足で売り手市場になっている状況です。そのため、数少ない優秀な人材を確保するために、頭を悩ませている企業も多いと思います。
厚生労働省が発表した今年5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.49倍とバブル経済期の水準を超えていて、正社員だけの有効求人倍率(同)も0.99倍で始めての1倍超えが目前となっている程です。今や転職も簡単にできてしまう時代です。そのような状況の中では、企業側は新規採用だけでなく、離職者を減らすように努力していく事も必要となってきています。
弊社でも、人材確保に向けて様々な施策が講じられています。採用についての賃上げや、現従業員に対する時間管理や在宅勤務の導入など、業務の効率化へ向けて試行錯誤しています。今後の働き方については、ワークライフバランスがとても重要になってくる事と感じています。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが実施した2017年度の新入社員への意識調査では、「給料が増える」を抜いて「残業がない・休日が増える」が初のトップ3に入りました。つまり「お金より休み」が重要視されている時代です。
働き手のニーズが変化していると共に、業務内容も時代と共に変化しています。我々の業界で言えば、元帳を手書きで作成していたのが会計ソフトでの入力になり、会計ソフトがクラウド会計になり、クラウド会計がAIになり...と。
現代の中高生が何世代になるのか分かりませんが、人材も業務も変化し続け、企業体制にも常に変化が求められている事を強く感じています。