税理士法人とどろき会計事務所
山本 英司
コロナショックで航空・旅行・観光・飲食・小売業など多くの産業の収益が悪化しています。感染者数も全国的な増加傾向となり、在宅勤務などの「テレワーク」を取り入れる企業が増えています。また一方で、コロナ禍の中でも、オンライン化やテレワークがまったく進んでいない会社も依然として多く、また、テレワークを補助的なものとして、緊急事態宣言解除後、以前のスタイルに戻った会社もあると聞きます。
弊社でもテレワークを推進していますが、これまでは「会社に行くこと」「対面で仕事をする」、いわゆる「オフラインでの仕事」というのが唯一絶対の選択肢であり、それが当たり前でしたが、そこにオンライン、テレワークという「新たな選択肢」が加わりました。
いろんな意見があるなか、自由に意見を述べ合う会議は、議論が深まらないのでオンラインは向いていない。新たなものを生み出すためのクリエイティブな議論も、対面のほうが効果的だと私は考えています。これからは、仕事に応じて「出社するのか、在宅でいいのか」「オフラインで行うべきか、オンラインで済ますか」と、時と場合によって、賢く使い分けていくことが求められてくるのではないでしょうか。
日本電産の永守会長が、ある番組で、オイルショック、バブル崩壊、リーマンショックを経験して乗り越えてきたが、今回のコロナショックは、人が動けなくなる、物が動かなくなったと、これまでの不況 とは異なると話をしていました。
外部環境が悪いときこそ他社からシェアを奪うチャンスだとして、コロナ禍でも経営力を発揮し、業績を拡大する企業は存在します。今後そういった勝ち組企業と負け組企業の業績の差は拡大していくと思われます。
今のビジネスモデルや自分の仕事の仕方で、10年後もはたして通用するのか?
そう不安に思ったことはありませんか。そう感じる理由はただ一つです。
時代が変わっているのに、ビジネスモデルや自分の仕事の仕方が変わっていないからです。
オンライン化やテレワークは、単なる仕事の方法論の話としてではなく、「自己管理力」を高め、「自律した仕事のやり方」を確立し、「創造的なアウトプット」を生み出すことができる人材に変わることができるかどうか、「コロナ後の新しい働き方」が試されてくると思います。