2022年5月号(No.233)
利益を上げるには、売上を上げるか経費を削るかの方法があります。
また、売上は、個数×単価で計算できますが、単価UPは難しく、個数(顧客数)を増やす方法が一般的でしょうか。でも今回は単価UPによる売上増についてです。
利益を上げるためには、売上を上げることが近道です。(実はこれが一番難しい。)
しかし、会計データ(専門的には「試算表」といいます。)の項目を見ると、経費明細は、給与、福利厚生費、交際費、旅費交通費、消耗品費、減価償却費など(本当はこれらの項目の数倍の科目が表示されています。)多くの科目で細分化さてれいますが、収入明細は意外と「売上」のみで表示されている場合が多いです。(良くて、受取手数料、雑収入など数科目表示です。)これだと、売上の内訳が分かりません。
私共会計事務所を例にすると、売上には、月額報酬、決算報酬、相談報酬、調査立会報酬、書類作成報酬、相続報酬、紹介料収入、手数料収入、臨時報酬などの細目に分かれます。
売上の内訳が分かると、基本報酬(月額報酬+決算報酬)とスポット報酬(基本報酬以外の報酬)に選別でき、営業戦略は立て易くなります。
私共では、分母を拡大(新規件数を増加)し、それに付随するスポットを増加させる戦略を継続的に行っています。
この売上の明細を細かく分けることが売上増の近道になります。しかしこの明細作成は会計事務所任せではダメです。会社側がやらなければなりません。何故なら、売上構造は会社側しか分からず、自分たちで明細を作るから問題点も明らかになります。ですから顧客への提案もし易くなります。会社全体で行うことがミソです。
また明細は難しい単価UPにも繋がります。私共も顧客の不得手な個所をお手伝いして臨時報酬を頂いていますので、まさに実感しています。
新規顧客の獲得は大変です。でも既存顧客のテコ入れで売上増とすることは容易です。是非、売上科目の明細を作ってください。