経営情報の共有化について考える

税理士法人とどろき会計事務所

橋本 崇浩

 

2019年10月より消費税率が10%へと増税になりました。食料品等に軽減税率が新しく採用されたとは言え、今後の景気全体への悪影響が懸念され、皆さまのビジネスへも少なからず影響があるだろうと注視している現在です。

 

ところで、皆さまの会社では毎期の決算書はどなたが保管されていますか?また、どなたがそれを見ることができますか?おそらく多くの会社で、①社長のみ、②社長及び経営幹部、又は③②プラス経理、といった一部の方々のみが保管し、見ることができる状態なのではないでしょうか。

 

そんな中、私が携わらせていただいている会社で、決算書を全従業員でいつでも閲覧できる状態にしているところがあります。加えて毎月の月次決算も全従業員を対象に閲覧OKとしています。ちなみに、ここでいう全従業員とは、社員・アルバイトも含みますのでかなりの人数です。さらに、先日聞いてびっくりしたのは、通常年一回改定する役員報酬に関してですが、各役員が自らの役員報酬に関して希望金額を決め、自らプレゼンし、どうしてその金額が欲しいのかを発表し合うというのです。そして、そのプレゼン内容及び金額は、決算書同様、全従業員に公表されるというのです。

こちらの会社、色々な情報がオープンのため、やはり従業員同士の会議が大変活発であり、また私が参加させていただく会議でも、参加メンバーが大変積極的に発言されることが多く、まさに従業員が自ら考えて行動する環境を会社は目指しているし、実際にその方向に進んでいるのをいつも感じています。

 

決算書は、利害関係者に対して財政状態及び経営成績を説明するためのツールであると同時に、過去・現在の会社の姿を映し出す鏡でもあります。故松下幸之助さんは、「ガラス貼り経営」といって月次決算を毎月社員と共有していたと言います。

 

社長が当初起業した目的や、会社の進む方向性もあり、状況によって一概に決算書をオープンにすることが正しいとは思いませんが、終身雇用が崩壊しつつある現在、従業員にどれだけ主体性をもって継続的に仕事を続けてもらうかが、経営側での大変重要な課題かと思います。その一つの考え方として、決算書をガラス貼りにするというのも選択肢の一つなのかもしれません。

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