従業員満足度を上げて、上手に節税する

税理士法人とどろき会計事務所

河内 智哉

 

「また従業員が辞めてしまったよ。」、「新しい従業員が全然採用できなくて困るよ。」、「従業員がなかなか育たないね。」等、お客様から人材の相談を受ける機会が増えてきました。就職活動も「売り手市場」の昨今、今後は優秀な人材の確保・育成と、優秀な人材の流出をいかに防ぐかが、企業を成長させる鍵になってくると言えます。そのためには、顧客満足度のみならず従業員満足度も上げていく必要があると感じています。

従業員満足度を上げるには、給与・賞与(以下「給与等」)の待遇を上げることの他、仕事のやりがいやスキルアップ、職場環境や福利厚生等の充実が考えられます。

「所得拡大促進税制」という制度があり、国も企業を支えています。この制度は、従業員の給与等を増加させると、その増加額の一部を法人税(個人事業主は所得税)から控除できるというものです。

平成25年度の税制改正で創設しましたが、平成30年4月1日以降に開始される事業年度(個人事業主については平成31年分)から制度が大きく変更しました。

変更後の制度は、例えば、前期比で、

【要件①】従業員の給与等を総額100万円増加させ、

【要件②】特定の従業員(※)の昇給率を1.5%以上増加させた場合、

15万円(100万円×15%)の控除が受けられるというものです(中小企業の場合)。

ただし、法人税額(個人事業主は所得税額)の20%が上限になります。

(※)特定の従業員とは、前期首から当期末までの全ての月において給与等の支給を受けた雇用保険の一般被保険者をいいます。

また、上記【要件②】で、特定の従業員の昇給率を2.5%以上増加させ、かつ、従業員研修費用が10%以上増加している等の要件を満たす場合には、25万円(100万円×25%)の控除が受けられます。

この制度を踏まえ、従業員の昇給や研修制度の充実等、従業員満足度の向上を検討し、優秀な人材とともに企業の成長に繋げてほしいと思います。

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